脚本:岩下悠子 監督:田村孝蔵
ゲスト:遠山俊也
右京(水谷豊)が休暇で訪れていた山間のホテルで、客室スタッフが刺殺される事件が発生。遺体の手にはなぜか、東南アジアにしか生息していない珍しい蝶が握られていた。そんな中、宿泊客が“人魂”を見たという噂を耳にした右京は、興味津々で調査を開始。聞けば、このホテルは心霊スポットとして知られていて、わざわざ幽霊目当てで訪れる物好きもいるという。
Loading ...
脚本:岩下悠子 監督:田村孝蔵
ゲスト:遠山俊也
右京(水谷豊)が休暇で訪れていた山間のホテルで、客室スタッフが刺殺される事件が発生。遺体の手にはなぜか、東南アジアにしか生息していない珍しい蝶が握られていた。そんな中、宿泊客が“人魂”を見たという噂を耳にした右京は、興味津々で調査を開始。聞けば、このホテルは心霊スポットとして知られていて、わざわざ幽霊目当てで訪れる物好きもいるという。
細かいことを言いましたが、当サイトへのコメントは大歓迎です。初めての方もお気軽にお書込みください。
誠に申し訳ありません。
「もがり笛」にてゲスト出演された火野正平さんが他界されました一報が本日入りましたが、その日の作品に「もがり笛」で共演された遠山俊也さんが出演…。なんという奇遇。
ちょうど今、報ステで伝えてます。
火野さんのご冥福をお祈りします。(すいません)
やはり岩下さんは毎度毎度安定して面白いので最高ですね。キャラクターの使い方は産みの親の輿水さんより上手い気がします。ストーリーも良かったです!
・岩下さんの作品と縁があるものが多い(薔薇(3#14)、蝶(4#14)、フラワーアレンジメント(20#14)、城南大学(6#8,6#18,21#5)、研究費の削減(21#5)、スコルピオ(21#15,22#5))
・前川 泰之さん、個人的に相棒に出てほしい1人だったので嬉しい
・前回は光るキノコ、今回は光る蝶。
・遠山俊也さん、過去4回各相棒ごとに1回ずつ出演しているが、今回の支配人が一番似合うな。(めっちゃ好い人!!ぜひ泊まりに行きたいです!)
・課長の「市場の愚痴」、亀山くんの蝶の好物、これらの伏線がまとめて回収された時の爽快感はさすが岩下さん。
・犯人があの若いカメラマンだったとは。
・雫ちゃんの行動がS2「神隠し」の子に似てる。両親との仲を取り持つために。ここは感動したな。
次回は「薔薇と髭と夜明け」彼女が2年ぶりに登場です。脚本は2週連続岩下さん。岩下さんが続くとは、これは贅沢だ~♪しかも監督は橋本さん。この組み合わせはS5#19「殺人シネマ」以来。
面白かったです。
海外では蝶は人の死と復活のシンボルともされますから幽霊話と親和性はあるので、アイディアが豊富で濃くなってしまってますが、それをケンカさせずにまとめたのは流石、岩下さんですね。
ラストも予想は付きましたがお洒落で良かったです。
でも余韻に浸る前に、予告のヒロコママで幸せになっちゃった♪
今シーズン、好調で嬉しいですね!
いや~相変わらず岩下脚本は質が高い。シーズン23で初めて★5をつけさせてもらいました!
光るキノコに続いて光る蝶とは・・・今回は昆虫博士薫ちゃんが久々の大活躍でしたね~
そしてカルタヘナ法という耳慣れない言葉がひとつのキーワードとなっていましたが、最近これと似たような話が現実でありましたよね。
確か研究室で飼育されていた遺伝子組み換えメダカを第三者が勝手に販売して逮捕されたとかそんな話だったような気がします。
その事件に着想を得たのでしょうかね?
マニアックなワードを物語に落とし込みながらも誰が見ても楽しめる内容に仕上げてくるのが岩下氏の得意技ですが、今回もそれが遺憾なく発揮していたように思えました。
そして最後のシーンの直前まで「あの書生風の男、思わせぶりに登場した割に全く物語に関わって来ないなぁ」なんて思ってました。
まんまとやられてしまいましたね(笑)
次回はヒロコママ登場ですね!
もはや完全に相棒シリーズに”復帰”したようで何よりです。
今回は内容といい伏線回収といい、最後のオチまで素晴らしくていい回でした。岩下さん回は安定ですね。
それにしても右京さんまたしても、、笑
遠山俊也さん、前川泰之さん、佐久間哲さんと、渋くていい俳優さんも周りを固めていて、楽しんで観れました。
人魂の、正体見たり、オオミズアオ(ヤママユガ科)
いやあ、昆虫好きから見れば、かなり無理のある設定でした。夜行性の蝶は存在しますが、それは南米のシャクガモドキ科であり、シジミチョウ科に完全な夜行性はいませんから。
スマトラシジミなる蝶、実在するのであれば、私も撮影してみたいものです。
幽霊=人魂=蝶だと序盤であっさり判明したかと思ったら
その蝶の習性から出てくるもう1つの側面、そしてあっさりフェードアウトしたと思って居た幽霊話…右京さんが「実は会っているけど気づいてない」はこれでSeason11以来2度目ですかね
今のところ今シーズンの中では個人的に一番好きな話にランクインしました
尊い犠牲が出てしまったものの、1つの家族がハッピーエンドを迎えられそうで、彼も本望かも知れません
最後のあたり=幼い子供が夫婦の仲を、、、
お涙頂戴物語とは。。。古い手を使って~トホホ
今回は素晴らしかったです。親子の人情話で終わるのか。まあ、個人的にはこういうの好きだし、悪くないなと思ってたら、やられました。かつての文豪さんでしょうかねえ、あの幽霊さん。それっぽい服装もナイスでした。
あの常連客、服装の色合いがホテル従業員の制服と似通ってたから、客なのかホテル関係者なのか曖昧なままで見てました。(セリフでしっかり「常連の者」と言ってはいましたが)
字幕に役名もあったし、もしかして事件関係者かも、なんて思ってたらまさかの幽霊さん(笑)蝶を逃がしてしまった少女にも優しく声を掛けてたから、きっといい幽霊さんなんでしょうね。
あれがもし和装でガッチリ固め、口髭でもたくわえたオッサンだったら、今回の物語の雰囲気には合わなかったでしょうし、幽霊バレバレで興醒めだったかも。若くして夭逝した天才だったのかな。「昆虫学者を目指す少女」の設定とも上手くマッチしてたと思います。
まあ、あのホテルには「定宿にしてる昭和の文化人」が他にも居てるみたいだから、そんなオッサン…いや紳士も二人や三人いるかもしれないですね。
またやってしまった〜。
放送が始まる前に睡魔に襲われてしまった〜(涙)
と言う訳でTELASAにて視聴しましたが今回のストーリー、やはり岩下脚本は素晴らしいですね~。
蝶については「アゲハ蝶」と両親の離婚問題に悩む少女については「神隠し」幽霊と遭遇したのに気づかないは「BIRTHDAY」など色々な過去のストーリーを上手くミックスさせたような、まるで赤川次郎の推理小説を読んでいるかのような内容で今回も大満足で堪能しましたよ~。
でも宮原さんの遺体が握っていたスマトラシジミ、やっぱりオモチャっぽく見えて、もう少しリアルな工夫をして欲しかったかな~。
そして次回はまた岩下脚本で、「出た〜〜〜っ!待ってました!久々のヒロコママ〜〜〜っ!」。
めちゃくちゃ楽しみです。
どこかに絶対幽霊がいる。絶対仕込んでる。と思ってずっと見ていたら、やっぱいた。
右京さん自分が気付いてないだけで、何度かあってるよね。
ミステリー自体はご都合主義が多かったんでまぁそれなり。
よかったのではないでしょうか。亀山の昆虫マニアっぷりが光っていたのが異色の展開で、おもしろかったです。
今回のお花は豪華でしたねえ。ジャスミンと蝶を見せるためとはいえ、すごかった。で、こてまりのお花はあれは白いアジサイですかね。今度もどこか幽霊を思わせるような、タイトルに因んだものが飾られていたように思います。
最後のホテルマンは、カイト君じゃないかと思わされましたが、あれは誰だったんですか。セリフの内容からしても、それっぽかったと思っているのですが。
金ちゃん様>
火野正平さんの訃報を聞いて、私もシーズン9の『もがり笛』を思い出していました。
遠山俊也さんよいですねぇ…。
途中、もしかしてヤクの密売人かとはらはらしましたが善い人でなによりでした。
今回は宮原くんに心をごそっと持って行かれてしまいました(ちょっと引きずってる)。
もしかして彼も幼いころに病気を抱えていたのかもしれない。
天涯孤独などいろいろと幸薄い生涯だったけれど、あの世の人(本人)があたたかく迎えてくれるって言ってるから、きっと高い世界へ行かれたのは間違いないでしょう。
じんわりとする話でした。来週はヒロコママなので楽しみです。
遠山さんをずっと、シーズン1の名作の下着ドロボーと勘違いしておりました。今回何か違和感を感じ、調べたら違っていました。いやはや。
今期初めて2回目視聴をしようと思う回になりました。自分には名作です。ヒトダマ騒ぎが蝶だと分かり、それで終わりかと思ったら、いい人っぽい支配人はやはりラスボスだったか、と思ったら
やっぱりいい人で。少女の深い思いもあっていい終わり方だと思ったら、さらに幽霊が。
いや、いいホテルだなあ。
個人的に推している鈴木コウヤ氏(車いすを押している人)が犯人だったらいいなあと思ったのですが、
それはかなわず、その点だけが残念でした。
先日投稿の『2つの顔』で今回の岩下作品に言及した折りには,実はそこまで期待はしないようにしていた.時代も自分も変化して,二年半前ここを離れる時に感想を書いた『ディアボロス』以降,亀山が戻ってきても,岩下脚本をもってしても,以前の「形象」を保った『相棒』はもう帰ってこないという諦念に近いものがある.
岩下脚本の質に間違いがないのはわかっていて,例えば佳作と言えるだろう『冷血』での「最も深く愛した者を最も深く傷つける.反社会的勢力に身を置くとは,そういう事ですよ」の台詞をぶち込んでこられて,やはり岩下女史の作品の質は他とは違うそれを感じ取れはしたけれど,これさえ個人的に昨年当初,いや今でも自分には厳し過ぎて両手を挙げての賛辞は贈れなかった.ここでの「冷血」は右京なのか監察官なのか社会なのか.
『2つの顔』で触れた「相棒全体に関わる形象」の問題というのは,端的に言えば亀山が戻ってきた由縁の物語,の事である.その20年を超える長さ,過去の重い作品群,これまで亀山,神戸,官房長,たまき,カイト,瀬戸内米蔵,冠城といった人物たちの入退場においては輿水氏(とか戸田山氏)は,これ以外あり得ない,と思わせるような,有無を言わせない説得力と深みのある展開を見せてくれてた.ところが冠城や青木の退場後の亀山復帰という,より大きな困難も予想される「物語」のそれは先送りになっているようにも見える.
自分はその昔,子供の頃に見たようなウルトラマン,仮面ライダー,ゴジラ,戦隊シリーズ,といった作品での「ヒーロー大集合」は見たくはない.例えば,油の乗っていた神戸期の最後は,不穏なところを残しつつの異動というあの緊迫感がよかったのに,その後どうも神戸が安売り再登場され過ぎてしまって(何か上とか局の意向とかテレビ的な大人の事情でもあるのかは知らない),それが残念極まりない.
そのあたり,S.7の相棒空白期も含めて全部の期に作品を残している徳永脚本はやはり意識されていて,『再会』は勿論,『警察官A』でも高田創を通して亀山と冠城と接近を試みてはいる.しかしそれが逆に(狡猾で後出しパクリ脊髄反射虚言妄想何のその,そんな)「大衆」にアピール(=商業主義)してあまりに自然に見え過ぎてしまうと自分は個人的にNon!と言いたくなってしまうのだが,一方でそれも時の流れには逆らえないのかとも,
(例えば,神戸が初登場する『特命』での,「君は亀山君にはなれません」の右京の台詞や『ダークナイト』や『還流』のようなタブーすれすれを期待しちゃいけないのか,それぐらいは何となくわかる…『惡の種』が『警察官A』と違っているのは,亀山が未だ知らない大きな事件との接触という化学反応の不気味なさまに何か真実らしさが垣間見えるからである,こういったものこそが自分の見たい「相棒の形象」である.(続きは『警察官A』に投稿する)
光るキノコ,光る蝶.
前置きが長くなったが,『2つの顔』ではそうした形象,「大きな物語」の絵にあらたまって構えて関わらずとも,未来と過去の相棒に希望を与える傑作,と書いた.
どちらが上とか下とか関係ない,本来書きたくもないけれど,今作はもっとそれをはっきり自分に思い出させてくれた点,より本来の相棒に近いという意味でやはり岩下脚本は森下脚本より一日の長がある.
自分が『相棒』に当初のめり込んだ一番の理由は単純で,ありきたりの事件解決で終わる事なく,しかも殊更「大ドンデン返し」なんて言わずとも,決してそこで終わらない毎回何か心に残る真相深層が当時は毎週当たり前のように最後に盛り込まれていたからだった(単純だけれどそのレベルのテレビ番組は2000年代にもなって皆無だった).
まさに岩下女史の書いていたS.3〜7では,これ見よがしなトリッキーなんかじゃなく自然な人間ドラマの中にそうした他にはない二段(時に三段)構えの物語になっていた.(この点は実は本来倒叙だからという訳でもないが輿水脚本は例外の部類である)
『2つの顔』と『幽霊ホテル』を見比べると,初期の相棒の持つこうした構成の持つクラシカルな物語の重層と振幅が,(個人的に極めて残念な)徐々に単調な随筆めいた全体観になって「順応」してゆく大きな流れがよくわかる.平安穢土の滞留島国のもたらす猫型反知性的風土への泥み,日本化・ガラパゴス化・無宗教化・アニメ化・カワイイ化・内向き化・反普遍性・反対称性…の宿命.個々の作品,女性の書く岩下作品と男性の書く森下作品の優劣を言っているのではない,白村江で負けて遣唐使廃止して朝鮮出兵して鎖国して大東亜戦争引き起こして(巻き込まれて)エコノミックアニマルパワハラ後にバブル弾けてまた内向きに…この実に醜い日本のフレキシブルな歴史に振り回されてきた中で,相棒は奇跡的なクラシカルさを持っていてはずだった。。。そしてまた初期の相棒では残忍な事件も多々扱っているのに,何故か全体的に「アットホーム」なバランスが自然に醸し出されていたのに,段々とギスギスギクシャクしてきたように感じられて仕方がない.
『ディアボロス』以降の流れでもそれを大きく変えられなかったから,まさかいつもながら完璧無比なだけでなく個々の作品の集合体として『相棒』そのものが構成的にではなく統整的に創造されてゆくという,そんな当たり前の事をあらためてリアルタイムで体験できるとは思っていなかった.『ディアボロス』では岩下脚本復帰の青天霹靂のあまり少し筆が滑ってしまったけれど,今作でようやく本来の相棒,本来の岩下脚本,の「時」が見出された.
以下も続けて駄文でしかない評論になってしまうけれど,
・『神隠し』を彷彿とさせる,一人娘とその不和な両親との間に横たわる家族の深淵(『神隠し』の他にも『秘密の家』とかあるかもしれないが,神父とホームレスの一郎君,特に色々難しい今じゃ放送しづらそうな細川俊之ならではの神父の役回りは今回は不在なのにも拘らず,ここは何故かやはり最初期『神隠し』の香りが強い),これを人間模様の軸としながらそこに珍しい蝶と生い立ちの不幸な優しい青年の不遇が絡み,そこにさらに昭和の著名な文化人との示唆のみで,誰なのかまったく詳らかでないがゆえ余計に我々にインパクトを与える座敷童子=良き幽霊の青年が全編を覆う.他ならぬ右京だけでなく亀山も(支配人も?)彼をそれと気づかないのは『BIRTHDAY』と同じで,これは随分前から周知されているようだし自分も何度も書いた.
「幽霊の正体見たり枯れ尾花」
幽霊が全面的に主題とされたS.3『異形の寺』で,たまきによって右京の幽霊遭遇願望が初めて語られて,そこではストラトフォードのシェイクスピア・ホテルで,たまきさんだけが「それ」を見たらしい,それが今回は大ナポレオンの「凡庸な」「繰り返された喜劇」(マルクス)のあの甥の方に縁があって,その幽霊が出るというロンドンのホテル(コナンドイルもホームズに登場させている)というのも極めて自然だ(※余談だがホームズでは周知の通り本来反革命の牙城たるイギリスロンドンにおいても実際ナポレオンが人気があった事を読み取れる『六つのナポレオン』がある).
『異形の寺』では亀山がいかにも初めて幽霊を見てしまったかのように語るものの,その前週の『大統領の陰謀』では薫と美和子だけが歩道橋の上の浅倉を見て,右京はそれを見れないというバスのシーン,またS.2冒頭では右京は勿論,亀山も見れなかったけれど,小暮ひとみが父親の幽霊に導かれる,これらについてもどこかで書いた.
『誘拐協奏曲』では電話の主は結局幽霊ではなくて故人によく似た替え玉だったというあくまで現実的なオチなのが,『特命係復活』ではそうでない.(「呪い」の方は,『双頭の悪魔』も『守護神』も『微笑みの研究』も「客観的な」説明が為されている)
今回も遭遇してたのは光る蝶だったという現実的なトリックと見せかけて,実は皆で本物の幽霊に遭遇してたという,それできちんと題名通り,主題は少女と両親ではなく殺されて幽霊に迎えられる亡くなった青年の方だったと浮き上がってくる.
幽霊が実は本物だったかもしれないというのは『神隠しの山』と『幽霊屋敷』と同じ(「事実は小説より奇なり」),ちなみに,世界各地で見られる人魂・鬼火は仮に蝶でなくても何かしら「科学的な」説明がされてきた.完全な答えは出ていないそうだが,母の実家の横には古い墓所があって,『センチメンタルジャーニー』ではないが今は実家諸共全て流されてしまったが,子供の頃にはそこでよく人魂を見たと話していた.まだ完全に火葬化が徹底されてはいなかった時代の事である.遠野物語の座敷童子も,流石に見た事があるとまでは聞かなかったけれど,山男と同じ感触で母の日常風景に馴染んでいた)
・本物のクラシック,不世出のディーバ,マリア=カラス,その名を持つ赤い薔薇を真っ先に登場させるこの冒頭シーンこそは個人的に最も大切な箇所のはずなのに,それを作品全体を損なわずに盛り込むなどというのは,いつも直球を投げこんできてしかも失敗をしない脚本家以外では望むべくもないだろう,
こうした植物やホテル等に詳しくなければ架空なのかとも思ったりするところ,実は全て現実に存在する.カルタヘナ法も現実実効されて存在してる,カンナビスのくだりもそう,だから「光るスマトラシジミ」も『2つの顔』で書いた「真実らしい」粧いをまとってくる.
幽霊好きなのと変わり者刑事キャラが全面に押し出される右京さん、
昆虫博士で子供好きな亀山くんと
虫好きで昆虫学者になりたいという少女の交流。
傑作とまではいかなくとも、「これぞ相棒」だと思える通常回でした。
お客様のことを第一に考える幽霊ホテル、
生命理工学研究室から光る蝶が外に出てしまうという騒動、
バイトをしながら懸命に生きる人たち、
呼吸器が必要な病気を患う昆虫博士な少女・雫ちゃんと不器用な両親の仲直り、
幽霊ホテルを大麻草関連の取引場所にしていた半グレ集団・スコルピオンの男がいたことにより起きた殺人、
詰め込みすぎ感はあるものの全てが上手く繋がっていたと思います。
しかしながら、
真面目で優しい性格で家族がいない人生だったからこそ
孤独で両親想いの雫ちゃんのために行動した宮原さんは
ただただ救われず辛いものがありましたね。
それでもホテルの常連客であった幽霊さんが
「人に優しくしてきた人は人生を終えた後、優しい仲間たちに受け入れてもらえますから」と口にしていたのが唯一の救いで
社会派であると同時に後味悪くしすぎない岩下さん脚本は個人的にやはり好きです。
幽霊ホテルの支配人さんもキャラが立っていたので
また再登場する可能性もあるかも?
記憶に残る小ネタとしては
・伊丹刑事「テメェ、無視かよ!」
亀山くん「そう!虫だよ!」
・亀山くん以上に虫に詳しい雫ちゃん
・しかしスマトラシジミのことを知っていた亀山くん、大手柄
・「暇か?暇だよな?羨ましいね~」
・大麻の隠語にはピーマンやブロッコリーが使われるらしい
・虫に詳しくなかったら光る蝶がその辺に生息してると思うのも無理はないかも
・角田課長の息子さんの話題が出るのは久々な気がした
・「母と娘の二人三脚ダイアリー」
・「カルタヘナ法」というのは初めて聞いた
・雇っている側が思わず怒って、働いている側が萎縮してしまう様を見るのはとても心苦しい
・心霊スポットを巡るカメラマンに変装すれば確かに犯人とは思われにくいかも
・カメラのレンズに汚れや傷があるのを見逃さない右京さんが右京さんらしい
・スコルピオンは今後も岩下さん脚本回のみで登場するのか?
・穏やかそうでどの時代からいるのか分からない幽霊さん
・ハッキリ見ているのに幽霊を見れずガッカリする右京さん
などでしょうか。