脚本:岩下悠子 監督:森本浩史
ゲスト:村上淳、菊池健一郎
美和子(鈴木砂羽)の初めての単行本を担当していた編集者の勝村(大鷹明良)が何者かに殺害された。
勝村の指先が赤く汚れているが、美和子によると原稿の書き込みに赤ペンのインクが付いたのでは、という。
脚本:岩下悠子 監督:森本浩史
ゲスト:村上淳、菊池健一郎
美和子(鈴木砂羽)の初めての単行本を担当していた編集者の勝村(大鷹明良)が何者かに殺害された。
勝村の指先が赤く汚れているが、美和子によると原稿の書き込みに赤ペンのインクが付いたのでは、という。
細かいことを言いましたが、当サイトへのコメントは大歓迎です。初めての方もお気軽にお書込みください。
映画に1800円も払うのが嫌な私は村上淳なる役者を全く知りませんでした。
このスト-リ-は本当におもしろいです。
ストーリーは確かに面白い。でもあの編集者の強引さ、ちょっと無理なんじゃ・・・あ、だから殺害されたのか(納得)
人を殺す理由にはならないとはいえ、あのイラストレーターはとても残念な人生になってしまいました。殺された編集者は強い信念があるようですが他人を見下しすぎです。よい作品を世に出していきたいなら敬意を払わないと・・
伊丹刑事が美和子さんのことを亀子と呼んだのがおもしろいです。被害者の携帯電話に美和子さんからの着信があったので事件が起きたからです。私はこのシリーズ大好きです。
これ、すごく良く出来た作品だと思いました。
個人的ツボから言うと
①「本を読まない男・伊丹憲一」~前回の蓬城静流の時と同様に、今回も小説家の庄司タケルを知らずに、芹沢くんの説明を受けていた。しかも三浦さんですら知ってるのに。
②ついに特命係は「座敷わらし」扱い。
③初対面なのにいきなり亀山くんの性質を図星とは言え、的確に外す事なく表現分析した庄司さん(すげ~っ!ここが一番大爆笑した)。
④その後の庄司宅のドアホンモニターに映った捜一トリオの顔立ちがまた大爆笑!
⑤難解な本を好むたまきさん、難解な人と一緒に暮らしていたからだそうな(笑)
⑥「訳あり男は女にモテる」「ただの怪しい男ではモテない」らしく、米沢さんは残念ながら後者だそうな(笑・自爆ネタ)。
ぐらいですが、犯人逮捕後がまた良かったですね。
庄司さんによる「ビターラブ」映画の製作記者発表でのどんでん返し。事前に美和子さんの書いた真実の原稿を読んだからですが、その内容にエリセ化粧品会社による被害が書かれていたのでしょう。「ビターラブ」の製作中止発表は凄かったです。また折角主人公として選ばれたタレントのナナエさん、あそこだけの登場ですがなんか可哀想でした。
今回は以上です。
再々々・・・放送(の録画)を観ました。で、気づきました。
最後の方の右京さんたちが犯人を追及する場面で、
美和子さんの原稿がアップになるのですが、
基本的に常体(だ・である調)で書かれている文章の中に、
「かかわりを持っています。」
という敬体(です・ます調)の文があるのです。
文章のプロである記者が書いたもの、
ましてや7回も推敲を重ねた文章でこんなことが起こるはずがありません。
ほんと、細かいことですみません。(悪い癖なんです。)
作家を題材にした作品ですが、最後まで見逃せないストーリーがよかったです。
勝村氏の一編集者としての信念は評価しますが、それ以外の事に対し口出しするのは、いかがなものかと思います。鬼頭清六さんがおっしゃるように、分野外である、イラストレーター氏に敬意を払わない行為、どんな理由があれ、原画に加工をするのは作者を見下しているのですから。
庄司タケル氏が、美和子さんの原稿を読んで、故郷の自然を破壊したのが、いま共闘しているエリセ化粧品であることに気づいた事。これは、同時に「ビターラブ」のヒットにおごらず、『かつて故郷で起きた出来事を思い出してほしい』と言う勝村氏の訴えにようやく気付いたのだと思います。ラストで、映画製作の中止の声明とともに、会場を去る庄司さんがよかったです。
懐かしい相棒のキャスティングが出てきたところがよかった‼️題材のタイトルが作家業界から生み出したストーリーでした。殺人の動機が自分の作品を取られたことに揉めたところから殺人に至ったところは、一番許せない気持ちだったと思う。最後にあの記者会見で自分の経験を作った話しで終わるところが素晴らしいと思う。取り調べ室で繰り広げた伊丹さんと亀ちゃんの子どもみたいな言葉のけんかもよかった。
これもまた「美和子さんの本」「美和子さんに対する伊丹刑事の亀子呼び」「特命係の座敷わらし扱い」「トリオでひとりだけ小説に詳しくない伊丹刑事」「課長のパンダマイカップの置場所は特命部屋」「自分のことを言い当てられる亀山くん」「見透かせない奴だと言われる右京さん」など小ネタも盛りだくさんで楽しめます。
内容も考えさせられるもので
「世の中には見下すやつと見下されるやつがいる。自分はくだらない小説を書いて見下すやつになった。」と語った人気作家の庄司タケル(演・村上淳)
そんな彼が終盤、化粧品会社が垂れ流していた液体によって自分の故郷が汚されていたことを知って、スポンサーだった化粧品会社とその小説の映画化をすべて無しにする。
それは庄司タケルさんが本物の作家に生まれ変わったということのように思え、空中の楼閣のような自宅マンションはむなしいものだと感じて見下される側の気持ちになったということだとも思えます。
その他に描かれていたことといえば出版社に関わる人物たちの葛藤や信念などにもフォーカスされていました。
殺害された勝村さんは本物しか絶対に認めないと強く思っていた編集者。どんなに売れていようが問題のある化粧品会社と関わっている庄司さんの小説は認められない。庄司さんは自身の小説をバカにされたうえに映画化も邪魔され不愉快な気持ちになっていた。
結果的に勝村編集者を殺害した犯人は美和子さんの書いた本「沈黙の森」を高く評価して担当していた装丁デザイナーの安藤さん。
彼が環境が汚染されていることを主張している「沈黙の森」にふさわしいと強い思いをこめて描いた山の中に飛ぶ蛍の絵に勝村編集者は話し合いもせず、勝手に蛍を赤く染められた。本にも思い入れがあってとてもいい仕事をしていると誇りをもっていたのにそれを否定され、「万人にむくものをそつなく作るなんてつまらない。代わりなんていくらでもいる。本の表紙などただのお飾りだ!」とまで言われた。それがどうしても許せず殺害。
許せざる行為とはいえ思わず同情はしていまいます。
やはり勝村編集者のいきすぎた言動はよくない。結果的に自滅をむかえているわけであまりに主張が強すぎるのはよくないと改めて感じた。イラストレーターである彼をもう少し尊重すべきだったはず問題のある化粧品会社の告発本を出版するという目的は同じだったのに残念です。
何でも加減が大切だし、他人への思いやりも必要。
だからこそそれを表しているようなラストシーンは救いを感じさせてくれるものでとても良かったと思います。
調べてみるとデザイナー役の菊池健一郎さんはこの頃にたくさん出演していた方だそうですよ